【カルテ 03】「ウッドデッキが傷んでいます」

教えてくれた人:㈱ティーエージー 顧問 小林 彰さん

傷んだ材は張り替えを。塗装で延命をはかりましょう

8割以上のウッドデッキが抱える症状が、材そのものの腐り。一般的なデッキ材の寿命は、ほぼ10年です。ウッドデッキは、かなり過酷な条件下で雨や紫外線、熱波などの洗礼を受けます。こまめなメンテナンス(塗装)により長くもたせることは できますが、腐った部分は治療できないので、張り替えとなります。 新築時と同じ材を使うと、また同じ期間で寿命がきます。樹種自体の耐久性によって寿命に違いがあることは間違いありません。長もちするのは、イペ、セランガンバツなどのハードウッド。その次に腐りにくいのがレッドシダーや防腐注入剤。木材の金額は、おおむね耐久性に比例します。ちなみに新築時のデッキ材は、防腐注入剤に塗装仕上げが多いように見受けられます。 なお、ハードウッドを使用しても、束柱や大引き、根太の施工方法やデッキ下の防水処理によって持ちが違ってきます。

■Before

塗装が劣化し、傷みが始まっているウッドデッキ

■After

傷んだ床板をハードウッドで張り替え中

【 memo 】

≪ PROFILE ≫ 小林 彰 (株) ティーエージー顧問、(同)ティーエージーメンテナンス顧問、管理建築士、応急危険度判定士。

1993 年、ログハウスと北欧住宅を手がける( 株) ティーエージーを設立。設計、プランニング、現場監理、アフターメンテナンスを行なうなか、ログハウス全般に関しての「駆け込み寺」的な地位を確立する。2014 年、ログハウスの改修、補修に特化した(同)ティーエージーメンテナンスを設立。他社の物件も含め、傷んだログハウスの相談や治療を行なっている。