イタリア人のご主人が木工や左官、塗装に大活躍

長野県・Lさん ●設計・輸入・施工/高原都市開発(株)

シンプルな箱を手に入れ各部をコツコツと手作り

「僕が育った外国の家ではパパがDIYをしていたから、自分の家に手をかけるのは当たり前のことだったんです」というのは、長野県茅野市のログハウスに暮らすLさん。

Lさん一家はご主人、奥さま、長男の3人家族。シベリアパインの角ログの家本体をログハウスメーカーの高原都市に建ててもらったのち、外壁、窓枠の塗装、洗面台の設置や薪ストーブの耐火壁と炉台づくり、家具づくりをご主人が手がけた。いちばんの大作は、庭に建てた小屋だ。

材木を切って組み立てることはもちろん、レンガやタイルのカットもグラインダーを使って自ら行った。木工から左官、塗装まで、DIYの守備範囲は広い。「自分で作業をすることで、コストダウンにもつながりました」。

家づくりにあたって大切にしたのは、耐久性と耐震性、そしてオリジナリティ。外国でも地震はあったが「日本は地震が多いし、揺れが大きいから怖いよね」とご主人。奥さまは「一般的に日本の家の寿命は30年ほどと知り、100年くらい持つ家がいいと思いました」と語る。そんな希望をかなえてくれるログハウスに、DIYで自分たちらしさをプラス。家族にとって使いやすい世界にひとつのログハウスが完成した。

将来は、この家でお店を開きたいと考えているふたり。お店に改装するときも、もちろん、ご主人のDIYの腕前が発揮されることだろう。

左/ダイニングテーブルと反対側は、ソファを置いたリビング空間。左手に独立型のキッチンを配置している 右/庭に建てた小屋はドアも窓もあり、小さな部屋としても使えそう。DIY の道具や材料をはじめ、工具や道具類の収納場所としても便利!

DATA

家族構成/夫婦+子ども1 人 使用ログ材/シベリアパイン D型ラミネートログ(W13.5×H17.5cm) ストーブ/ドブレ「640CBJ」 敷地面積/ 725.13㎡(219.35 坪) 床面積/ 1F 70.59㎡(21.35 坪)、2F 52.37㎡(15.84 坪) 延床面積/ 122.96㎡(37.19 坪)

取材・文/たむらけいこ、写真/関根おさむ