使い勝手のいい半屋外空間【土間の魅力】

一般住宅はもちろんマンション市場などでも、土間の人気が高まっている。汚れや水に強いといった実用面でのメリットに加えて、タイルや石、モルタルの床でおしゃれな空間づくりができるのもメリットだ。

取材協力/(株)芳賀沼製作

どこに、どんな土間を造ろうか

テラコッタ風タイル敷きの大きな土間。床をタイルにすることで、使い勝手の幅が広がる

「家の中の空間でありながら、屋外の延長線として自由に使えるのが土間の魅力。アウトドアやDIYが好きな人、畑やガーデニングを楽しむ人などに、特に人気があります」と教えてくれたのは、芳賀沼製作の芳賀沼克紀さん。 土間に用いるタイルやモルタルの床は、外の汚れを持ち込んでも気にならず、少々ラフに行動しても傷がつきにくい、というのが大きなメリット。玄関土間を広く確保して、家族全員の靴はもちろん、アウトドアグッズ、工具などの収納や作業のスペースを設けるのは定番の土間スタイル。来客の多い家なら、土間に人を迎えるゲストスペースを設けるのもおすすめだ。

モルタルにタイルを並べ、ランダムに石やビー玉を埋め込んだ土間は、書斎として使用。玄関に隣接しているので、客間としても利用できる
玄関やクローゼットも同じスタイルの床仕上げにしてある

「また、昔ながらの日本の家の土間は、居住空間というよりは屋根のある屋外というイメージでしたが、最近の土間は、リビングと一体化させた間取りも多く、ラフに使える居住空間にイメージが一新しています」。この場合、例えばリビングから土間、そこからウッドデッキや庭へとつなげることで、空間に広がりとメリハリが生まれる。リビングの土間は、床材を変えるだけで、ゆるやかに空間が区切れるのがポイント。一体感を持たせながら、部屋と土間をもう少し区切りたいときには、少し段差を設けるといいだろう。薪ストーブを置いたり、ペットの遊び場にしたり、鉢植えを並べたり、自由な使い方が可能な土間だ。「書斎や工房のような趣味の空間を土間にすれば、本や道具など好きなものに囲まれる、秘密基地のような特別感のある部屋になりますよ」。

昔の、土をたたき固める土間と違って、現代の土間は仕上げ材を変更するだけなので、プラン上の制限などはないが、仕上げ材の種類によって価格が大きく変わってくることは知っておくべき。天然石などは材料代が高価だし、タイルやモルタル仕上げは、フローリング仕上げよりも手間や日数がかかる分、費用も高額になるので注意しよう。

土間の素朴なギモンQ&A

Q.冬は床が冷たいのでは? A.昔の土間と違い、床下にも断熱材を施工するため土間だけが極端に寒いということはない。さらに厚めのタイルやモルタルは蓄熱性が高いため、部屋があたたまってしまえばぬくもりが持続する。夏のひんやり感もうれしい!

Q.土ぼこりで掃除が大変では? A.土足で使う土間なら、ある程度の汚れは仕方ない。掃除がしやすいように掃き出し窓を設ける、汚れがしみにくい素材を選ぶなどの工夫で対処できる。また、靴を脱いで使う土間にするという方法も。

Q.壊れたら直せるの? A.タイルや石なら張り替え可能、モルタルも上塗りができる。これらの素材は傷がつきにくく、劣化も目立ちにくいので、経年変化に強い床ともいえる。

取材・文/たむらけいこ、イラスト/内藤しなこ

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