玉切り用チェーンソーの選び方【その① 薪づくりに必要な性能とは?】

チェーンソーは薪づくりに欠かせない相棒だ。しかし、初心者にとって選ぶ基準はわかりにくい。そこでハスクバーナ・ゼノアの黒澤さんに機種選びのコツを教えてもらった。

取材協力/ハスクバーナ・ゼノア、きさらづCAMP

バーの長さは18インチが基本。重さはあまり気にしなくてOK

薪は、購入すると意外に高価な燃料だ。30坪ほどの住宅の主要な暖房として使うのであれば、ひと冬で2トン、3立方メートル程度は必要だろう。薪1立方メートの価格はおおむね2~3万円前後。シーズンごとに6~9万円ほど薪代がかかることになる。「道路工事で伐採した木がもらえる」などと聞きつけると、チェーンソーを持って嬉々として出かける薪焚き人が多いのも無理はない。長い目で見れば、チェーンソーと軽トラを買うほうが安くつくケースは少なくないのだ。 薪焚き人の良き相棒となるチェーンソーを選ぶ際、まず考えたいのは、年間に必要な薪の量だ。1トン程度であれば気軽に使える入門機でいいし、2トン以上であればエンジン式のなかでも造りがしっかりしていてパワフルな中級以上の機種が適しているだろう。もっとも、最近は40㏄ エンジンに相当するパワーがある電動式も存在する。

チェーンソーはパワーも価格もさまざま。価格なりの造りの差はもちろんあるが、目立てなどのメンテによっても使いやすさは変わってくる

ガイドバーの長さは、入手できるであろう原木の太さを考えると、18インチ(45㎝)程度が適切だ。交換すれば長くも短くもできるが、あまり長いと摩擦抵抗でパワーロスが増えるので、欲張りすぎないほうがいい。 本体の重さは、さほど神経質にならなくてOK。重い機種はパワフルなので切断に要する時間が短く、作業がはかどるので大して気にならないのだ。 総じてチェーンソーは、「大は小を兼ねる」が原則。耐久性も高級機の方が優れている。これを理解したうえで、予算に合わせて選んでいけばいいだろう。

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