煙突と炉台のジオメトリー【その⑥】

安全性を考えると、薪ストーブの配置計画はプロにおまかせしたい。しかし、煙突や炉台を設置する際のセオリーを知っておけば、より安全で合理的な「薪ストーブがある住まい」づくりに役立つはずだ。

取材協力/エープラス

炉台はなぜ必要なの?

炉台は、高熱を発し火の粉が飛ぶこともある薪ストーブによる可燃物の焦げ、低温炭化、火災から守ってくれる

炉台が必要なのは、オーナーの生命と財産を守るため。少なからずほかの暖房器具よりも火災のリスクがあるからだ。火の粉が飛ぶこともあるし、床を焦がすこともある。ストーブによっては、底面が熱くなるタイプもあり、床面に熱に強い材を使うほか、場合によっては床下の構造も不燃材を選ばなくてはならない。 同様に遮熱壁にも気を配らなければならない。特にログハウスは燃える木材がむき出しになっている構造だ。熱い薪ストーブの熱が長時間当たると、低温炭化が生じるほか、最悪の場合は火災を起こす危険性もある。

取材・文/押田雅博、イラスト/内藤しなこ

関連キーワード