【安全!高効率!】薪づくり入門 ①

薪ストーブになくてはならないものといえば薪。もちろん購入することも可能だが、薪や薪ストーブについてよく知るためにも、ぜひ自分でも薪づくりに挑戦していただきたい。薪割りの基本を解説しよう!

取材協力/(株)エープラス

薪の基礎知識。丸太と薪って何が違うの?

木は割って、乾燥させて初めて薪になる

当然だが、薪の原料は木だ。しかし、木が薪になるまでは、いくつもの工程を経なくてはならない。 伐ったばかりの木を原木と呼ぶが、まずこれを「薪として使用する長さ」にカットする必要がある。この作業を玉切りというが、チェーンソーを使う作業なので、初心者にとってはややハードルが高い。いずれ超えなければならない壁ではあるが、難しいようであれば、玉切りされた材を購入することもできる。 丸太をカットしたら、次に行うのがおなじみの薪割りだ。薪割りは、オノなどを使い手作業で割ってもいいし、専用の薪割り機を使ってもいい。そして、割った木を薪棚に置いてしっかりと乾燥させると、ようやく薪として使えるようになる。

原木

伐り倒したままの木。山林の保全作業や工事現場などで、無料でもらえることもある。

玉切り作業

原木を薪ストーブに入る長さにカット。チェーンソー作業も慣れれば難しくない。

玉切りした丸太

玉切りした丸太は、放っておくと乾燥して硬くなってしまうので、その前に薪割りを行う。

丸太を割ってできた薪

しっかりと乾燥させれば、薪となる。含水率(木に含まれる水分の割合)20% 未満が理想。

乾燥は完全燃焼への第一歩

針葉樹でも広葉樹でも、薪で何より大切なのは乾燥させること。含水率20% 未満というのが基準なので、含水率計でチェックすることをおすすめする。 乾燥させるための最重要ポイントは薪の置き方で、ラックなどを使用して必ず地面から離しておかなければならない。地面からの湿気は、乾燥を妨げる大きな要因だ。そして次に風通しがいい、雨や雪に当たらない、日当たりがいいという優先順位に沿って置く場所を選ぶ。また、乾燥スピードや燃焼効率を考え、薪は細く短くというのが今の考え。薪の断面の3 辺の長さを足して30㎝、手のひらにおさまるくらいがベストだ。

取材・文/原 太一

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