おいしくて楽しい! 庭で育てたい<野菜><ハーブ><果樹>【その②:ニンジン】

自分で育てた野菜や果実がおいしいのは、何といっても新鮮だから。土とふれあう癒しの効果で心身をリフレッシュできるのも魅力です。家庭菜園向きの野菜、ハーブ、果樹を、わが家の庭で育ててみてはいかが。

ニンジンを育てよう!

ふわふわとした葉が風に揺れる姿は、明るくさわやかな印象です。収穫したてのニンジンは、ひと際香りが強く、本来の味が楽しめます。品種は細くて長い長根系と短くて丸みを帯びた短根系の、2種のタイプに大別できます。現在は「5寸ニンジン」という短根系の品種が主流です。

【理想の栽培条件】

環境:日なた、涼しい場所 土壌:水はけのよい肥沃な土(ph 6.0~6.5) 株間の目安:10~15cm

【data】

●原産地:中央アジア、西トルコ ●セリ科 一年草 ●栄養素:カロテン、ビタミンA・B1・C、鉄分 ●種まき:短根:3月中旬~4月中旬/8月中旬~9月上旬、長根:6月~7月中旬 ●収穫:短根:6月、長根:11月~12月 ●収穫まで:約60~100日 ●草丈:50cm ●幅:20cm

栽培ポイント

1. [種子まき] よく耕し、あらかじめ湿らせた土に、15~20cmの間隔で条まきをする。好光性の種子のため、土は薄くかぶせる程度に。目の細かいジョウロで静かに水やりをする。 2. [間引き] 本葉が1~2枚ほど出てきた頃に込み合った部分を間引き始め、本葉が3~4枚の頃に株間3~5cmに、5~6枚の頃までに10~15cm間隔になるよう間引く。 3. [追肥・土寄せ] 2・3回目の間引き後に2度、化成肥料を株から少し離して施す。根が日光に当たると緑色に変色するので、中耕して根の肩の部分が隠れるように土寄せをし、同時に乾燥も防ぐ。(図1)肥料を与えすぎると、葉ばかり茂り、根が太らなくなるので注意。 4. [マルチング] 雑草や土の乾燥を防ぐために、敷きワラなどでマルチングをするとよい。 5. [病害虫対策] アブラムシ、アオムシがつきやすい。根腐れ病、うどんこ病、黒葉枯れ病などがある。根に小さいコブがたくさんできている時は、ネコブセンチュウの被害。連作を避け、土壌消毒をして防ぐ。(図2) 6. [収穫] 根の太ったものから収穫。株元を持って真上に引き上げるようにして抜く。採り遅れると根が割れるので、早めに収穫する。

協力/『ガーデン&ガーデン』、イラスト/おかもとみほこ

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