メンテナンスの知恵袋【その1】

木という自然素材をそのまま壁にするログハウスだけに、美しい姿を長く保つためには適切な手入れが必要だ。ログハウスのメンテナンスを専門に行う(株)三ツ木の宇賀神さんに、長もちさせるコツを教えてもらった。

取材協力/(株)三ツ木

木部をいたわるのがキモ

ログハウスはそのほとんどが天然の木でできている建物。メンテナンスのポイントとなるのも、この木部をどう手入れするかということである。 ログ壁は雨風にさらされて汚れたり、直射日光の紫外線によって塗装面が劣化したりする。そのため、定期的なメンテナンスが必要になる。車は汚れたら洗車するし、撥水効果がなくなってきたらワックスがけをする。それと同じだ。「ログハウスは美観性が高い建物なので、それを損なわないよう、定期的に掃除や再塗装をしてあげてください」と宇賀神さん。せっかく美しいログハウスに暮らすなら、その美しさを長もちさせたいもの。愛情を持って手入れしよう。

傷んでしまったデッキの張り替え

Before
After

雨がかかるデッキは、どうしても傷みやすい。腐朽が進んでしまったら、デッキ材を新しいものに張り替える。

色あせたログ壁も再塗装でよみがえる

Before
After

木でできているログ壁は、雨風や紫外線によって色あせてしまうことも。そうなった場合は、再塗装してやれば美しい姿を取り戻せる。

ログハウスに必要なメンテナンス

ログハウスのメンテナンスで最も大切な作業は、ログ壁の再塗装である。 ログハウスにとって、塗装は家を美しく見せるためだけのものではない。ログハウスで使用される塗料は木材保護塗料といわれるもので、これを定期的に塗り直すことで、木を湿気や紫外線から守っているのだ。 ログハウスならではのメンテナンスとしては、セトリングに関するものもある。セトリングとは、ログ材の乾燥・収縮により、時間とともにログ壁が沈む現象のこと。壁が沈むと、建具や階段などに不具合が生じるので、それを調整する必要があるのだ。といっても、作業はさほど難しくなく、どれも自分でもできるレベルのものである。

ログ壁再塗装がメインイベント

Before
After

薪ストーブの煙突も要チェック

煙突にタールがたまったままだと、恐ろしい煙道火災が起きることも。煙突も定期的に掃除しなければならない。

取材・構成・文/原 太一、写真提供/(株)三ツ木

関連キーワード