世界のログハウス[フィンランド]  ボンバ・ヴィレッジ

海外のログハウスには、ひと目見てハッとするような美しさやアイデアに富んだものが多い。法規制やコスト面で取り入れることが難しい場合もあるが、ログハウス好きなら意匠やコーディネートに刺激をもらえるはず。そんな秀逸なログハウスを紹介しよう。 ※この記事は、書籍『世界のログハウス』の記事を再構成したものです。

ボンバホテルのメインロッジ全景

ボンバのメインロッジは、140年ほどの歴史を持つログハウスである。現在はロシア領になっているカレリア地方から、ボンバ氏によって1977年に移築された。さらに、大小のコテージが10棟、会議用の部屋や以前のカレリア地方独特の生活や文化を再現した展示室などの大きな別棟、ロシア正教の教会も合わせてヴィレッジとして完成されたのは、1978年である。

メインロッジと同色の大小のコテージ

フィンランドの首都ヘルシンキから、1時間半ほどのフライトで北西に向かった町オタピオ。ここから、さらに北西に200kmほど離れたヌルヘスという町に、リゾート地ボンバがある。夏には、野外劇場で本格的なオペラが開演される。ピエリネン湖に面したこの美しいリゾートは、スポーツはもちろん文化的香りの高いリゾートとして、年間を通して国内外から人が集まってくる。

装飾性豊かな破風板。バルコニー、窓枠
窓枠のバリエーション

1棟ごとに違う窓周りや、飾りがあるテラスは、カレリア地方独特の色使いのペイントで飾られ、細かい細工なども見事である。働く人々の衣装や、レストランのメニューもカレリア地方の伝統をそのまま生かしている。メインロッジは、このカレリア地方の豪農の住まいであった。家長の権限が強く、大家族制であったため建築は、大規模なものだ。1階は、牛や馬などの家畜用のスペースとして使われ、2階が住居となっていた造りを上手に工夫して、手を加えず利用しているので、外観だけでなくインテリアも個性的である。

ホテルのレストラン内部は外観とは一変してログ色を強く出している
レストラン1階から見る屋根構造のデザイン性
客室は落ち着いた雰囲気を出すために、天井に古木の平板を使っている