テイストの異なるスタイリッシュな2棟のオープンハウス

郊外の住宅街に、北欧テイストの新築ログハウスが完成。2階建てと平屋の2棟。どちらがあなたの好みに合うかじっくり見てみよう。 ※この記事は2022年11月時点の内容です。TALO秦野オープンハウスの公開は終了しました

設計・施工/TALO静岡 ㈱ヒデホームズ 輸入/(株)TALOインターナショナル

【LO-35】全面ガラスが斬新な2階建て3LDKの住宅

三角屋根の家の正面は、1階も2階もガラスの開口部で室内からの開放感は抜群。外から中が見えにくいガラスを採用しているので安心

オープンハウスの1棟はロフトタイプの2階建て。開口部の大きさに制限のあるログハウスに、ログ壁の配置を工夫することで壁一面の窓「カーテンウォール」を設置した人気のプランのひとつだ。 家の正面は、1階も2階も全面ガラスの開口部。1階には広々としたLDKと寝室、サニタリールームがあり、2階には個室が2部屋。2階の床面積を確保しつつ、上下のつながりと1階への採光を得るため、小さな吹き抜けを各所に設けてあるのが、この家のおもしろいところ。個室のプライバシーを確保しつつも、家全体に一体感のある間取りは、夫婦ふたりが暮らす住宅にぴったり。1階に主寝室があるので、2階の部屋の使い方は自由度が高いのだ。 また、システムキッチンに黒いカウンターを採用し、ブラインドも黒に統一することで、木の色一色になりがちなログハウスのインテリアにアクセントを加えているのも新鮮だ。

【  Detail  】

ログハウスでは珍しい全面開口のリビング。開口部を構造壁とずらすことで実現したプランだ
ログ壁の木口は、雨が当たるのを防ぐために板でカバーしてある
システムキッチンは、ログハウスには珍しい黒を採用。空間を引き締め、モダンな雰囲気をつくり出している
ふたつある2階の個室のひとつ。ソファ背面は通常、壁でふさぐ所を手すりにして、上下のつながりを生み出した

【DATA】 ●使用目的/住宅 ●使用ログ材/フィンランドパイン(W11.2×H19.2cm) ●敷地面積/202.72㎡(61.32坪) ●床面積/1F 73.08㎡(22.10坪)、2F 47.76㎡(14.44坪)、延床面積 120.84㎡(36.55坪)

【HI-35】D型ログを使った平屋はおしゃれな仕上げが盛りだくさん

広いウッドデッキを持つ平屋のマシンカット。D型ログと間口の広いデザインが、おおらかな印象だ。屋根は断熱性も考慮して瓦を採用

もう1棟は根強い人気を持つ平屋タイプのプラン。D型のログを使っているので、外観はログハウスらしさ満点。室内はリビングを中心に、和室と主寝室を配置し、小さなロフトも設けている。玄関を入るとすぐリビングなので、ダイニングキッチンはリビングから独立させる間取りを採用。この配置が新鮮で、使い勝手も良さそうだ。 注目すべきは、和室や寝室に施された壁の塗装やタイルの仕上げ。「木の良さを残しながら、こんなこともできるんだ、ということを提案しました」と語るのは、この家を担当したTALO静岡・ヒデホームズの大井さん。和室の壁は珪藻土のタイルで仕上げ、寝室には白と濃いグリーンの塗装を施した。コンパクトな平屋にいながら、部屋ごとに違った雰囲気を味わえる、まねしたくなるアイデア。好みの色、素材を選んでお気に入りのスタイルをつくり出せば、ログハウスはもっと素敵になる。

【  Detail  】

外側が丸く、内側が平らなD型ログは、丸太小屋らしい外観をつくりつつ、室内壁はフラットで使いやすい
デッキを覆うように張り出した折れ屋根には天窓を設けてデッキへの採光を確保。広いデッキは、アウトドアリビングとして使える
家の中央に配置されたリビング。左奥がダイニングキッチン、右奥が和室。北向きの部屋に天窓を設けたことで、一日中一定の明るさを取り入れられる
ロフトから見下ろしたリビング。のびのびとした開放感がある空間の所々に黒を効かせ、モダンな雰囲気に仕上げてある
最近はLDKをひと間にする間取りが多いが、この家ではダイニングキッチンを独立させる形にした
独立はしているが、通常よりも大きな開口部でつなぐことで、リビングとダイニングキッチンはゆるやかにつながっている
ログハウスというと木の壁ばかりのイメージだが、このような仕上げもできる。和室なのでシックな珪藻土タイルと和風の引き戸を採用
正方形の縁なし畳はモダンな雰囲気に仕上がり、人気がある
寝室の壁は白とグリーンのツートンカラーに塗装。梁に濃茶の塗装を施して、ほかの部屋とはまったく違う雰囲気をつく出した
平屋タイプだが、屋根裏を壁で閉じずに一部に床を造ってロフトルームを設けた
天井高は低いが、居室としても十分使えそうなロフト。収納スペースとして使っても良さそう

【DATA】 ●使用目的/住宅 ●使用ログ材/フィンランドパイン(W14.0×H16.9cm、W11.6×H 16.9cm) ●ストーブ/ドブレ「640WD」 ●敷地面積/203.19㎡(61.46坪) ●床面積/1F 60.00㎡(18.15坪)、2F 27.52㎡(8.32坪)、延床面積 87.52㎡(26.47坪) ※この記事は2022年11月時点の内容です。TALO秦野オープンハウスの公開は終了しました

取材・文/たむらけいこ、写真/関根おさむ、(株)TALO インターナショナル・細田健太郎