車1台分のスペースの「小屋ショップ」は細部まで愛おしい場所
DIYやハーフビルドは、住まいへの愛着を深めるいいチャンス。まずは気負わず、できることに挑戦するのが成功の秘訣だ。家づくりへの「ちょい参加」を楽しんだ人々を訪ねた
群馬県 山田さん
設計・施工/ カントリータウンアンドカンパニー(株)
DIY経験を生かしてハーフビルドに挑戦!
北米のカントリーハウスをそのまま小さくしたような山田さんの小屋。『赤毛のアン』をイメージした母屋に合わせ、「マシューの作業小屋」という設定に。中はハンドメイド雑貨のショップ兼カフェになっていて、什器は木工作家でもある自身の作品だ。もともと、ショップは母屋の1階で営業していたがコロナ禍で休業。「お客さまに安心して来ていただくために、敷地内に小屋を建てることに。これまで木工はやってきたし、母屋で漆喰塗りの経験もあるので、DIYの集大成のつもりでハーフビルドを選びました」と山田さん。
基本プランは「カントリータウンアンドカンパニー」の「アトリエ」をベースに山田さん流にアレンジ。基礎や構造、屋根工事まではプロにまかせ、山田さんは外壁塗装や内装工事にチャレンジすることにした。
引き渡し後、まず着手したのはキシラデコールを使った外壁の塗装。続いて内装は柱にワトコオイルを塗ってから天井と壁の作業をスタート。「手順やおすすめの材料はカントリータウンアンドカンパニーの担当の方に教えてもらったんですが、特に役立ったのが下地処理の方法でした」。すすめられたのは、まず全体にシーラーを塗り、コンパネの継ぎ目にはファイバーテープを貼ってからパテを塗るというプロさながらの方法。シーラーはコンパネから出るアクを防ぎ、継ぎ目の処理はひび割れを防ぐために大切な作業だ。
「実は、1カ所だけファイバーテープを貼らなかった部分があって、半年以上経ってから本当にひび割れてきたんです! 下地処理の大切さが身にしみてわかりました(笑)」 そんな小さなトラブルも、今は楽しい思い出のひとつ。リニューアルオープン後、お客さんは商品だけでなく「山田さんの小屋づくりストーリー」にも興味津々だ。「うっかりエピソードも含めて、自分で作ったからこそ話せること。DIY好きなお客さまと会話が弾むので、チャレンジして大正解でした!」
【 Detail 】
≪室内≫
≪屋外≫
【DATE】 ● 使用目的/ 店舗 ● 主要構造材/ SPF 材 ● 床面積/ 1F 8.08㎡(2.44 坪) ●延床面積 8.08㎡(2.44 坪) ●総工費/162 万円+税(DIY 分を除く)
取材・文/藤屋翔子、写真/関根おさむ(一部を除く)
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