ムーミンの世界観を反映した住まいで音楽に癒され、庭で遊ぶ
ログハウスは建てて終わりではなく、生活の楽しみを受けとめ、ふくらませる大きな器のようなもの。家族と一緒に歴史を刻み、より魅力的になってく。オーナーによってそれぞれ異なる好みを反映して生まれた魅力的な住まいと、その暮らしぶりを紹介しよう。
岐阜県・小池さん
設計・施工/夢木香㈱
フィンランドにいるような自然を五感で感じられる家

ウッドデッキにキャンプ用品を出し、手作りの梅シロップのジュースでくつろぐ小池さん家族。ログハウスを建てて初めての夏は、このウッドデッキが大活躍。子どものプールに始まり、カキ氷を食べたり、夕食をここで食べたあとに花火をしたりと、アウトドアリビングでの開放的な暮らしを満喫している。かわいいムーミンハウスの色彩をイメージした外観を、さらに素敵に見せる緑の芝生はもっぱらご主人がお手入れ。「週末のルーティンワークになりました。来年には薪割りも始めたいですね」と少しずつ家仕事を増やしていく予定だ。

小池さんご夫妻の家づくりは、ムーミン好きの奥さまによる「北欧風の木の家を建てたい」という夢からスタート。何社も見てまわるうちにログハウスに出会い、「呼吸がしやすい」と実感。なかでも夢木香のログハウスは別格で、丁寧な造りや、パイン材のなかでも特に香りの良さを感じたことなどが決め手になった。

設計のいちばんのポイントは、ピアノ教室と住空間を分けること。玄関からの動線を、住まいは左へ、教室は右へと二方向に設け、洗面コーナーとトイレをピアノ教室の入口近くに配置。プライベートとパブリックの住み分けをした。
スペース全体を吹抜けにしたリビングは、棟まで高さがあり開放感抜群。トップライトや高窓から陽光がたっぷり入り、家の中から空がきれいに見える気持ちのいい空間だ。棚やカウンターもパイン材で造りつけた「香りが良くて森林浴をしているよう」という室内には、奥さまが子どもの頃から好きなムーミンが、カーテンや照明などところどころで顔を出して癒しのアクセントに。



【 Detail 】
≪リビング≫



≪キッチン≫



≪ピアノ教室≫

≪ロフト≫




【DATA】 ●使用目的/自宅 ●家族構成/夫婦+子ども1 人 ●使用ログ材/パイン角型ラミネート(W11.3 × H20.3cm) ●ストーブ/ヨツール「F400」 ● 敷地面積/263.97㎡(79.85 坪) ●床面積/ 1F 77.69㎡(23.50 坪)、2F 52.46㎡(15.86坪)、延床面積 130.15㎡(39.37 坪) ●総工費/ 2870万円+税


取材・文/椋木敬子、写真/永田ゆか
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