薪ストーブの基礎知識 ①

薪ストーブの形や機能はさまざまで、どれがいいのかわかりにくいもの。機種選びの際に役立つポイントを紹介しよう。

【point1】燃焼方式

効率良くクリーンに。完全燃焼を目指す

薪ストーブを暖房の主役にするなら、燃焼効率が高いものを選びたい。一次燃焼の煙に含まれる未燃焼の成分を強制的に燃やして熱に変えるシステムは、燃焼効率の向上と、排気のクリーン化を実現してくれる。各社が採用する二次燃焼の仕組みを見ていこう。

触媒方式

蜂の巣状の触媒に煙を通して二次燃焼を行う。煙は、触媒に入る前に供給される新鮮な空気と混ぜられるため、非常に高い燃焼効率を実現。触媒使用時にはダンパーの操作が必要に。 [資料、画像提供:ダッチウエストジャパン]

リーンバーン方式

触媒を使わず、一次燃焼から四次燃焼まで行うシンプルなシステム。触媒方式のキャタリティック燃焼の次にクリーンな排気を実現している。薪の消費が抑えられるのも魅力。 [資料、画像提供:ダッチウエストジャパン]

ハイブリッド燃焼システム

常時自動でクリーンバーン二次燃焼システムが稼働。さらに、コントロールハンドルの切り替えにより触媒で三次燃焼させることも可能。燃焼効率が高く、触媒の寿命も長い。 [資料、画像提供:長野総商]

WOODBOX多次燃焼方式

燃焼室の後ろと上部を通して400℃ほどに加熱した空気で多次燃焼を行うことで、未燃焼の木炭ガスを効率良く活用。針葉樹も問題なく使え、美しい炎の揺らぎも実現している。 [資料、画像提供:京阪エンジニアリング]

レダ・オーツー・アクティブシステム

クリーンバーンや触媒を使用せず、空気の温度や量、流れなどを計算して燃焼効率を向上。ALLEGRAシリーズでは、二次燃焼用空気の温度を高めて効率の良い燃焼を促している。 [資料、画像提供:新宮商行]

フレックスバーン

触媒方式とクリーンバーン方式を組み合わせたハイブリッド燃焼システム。3度の燃焼で薪エネルギーを極限まで引き出すため、燃焼効率が高く薪の消費が抑えられる。 [資料、画像提供:ダッチウエストジャパン]

クリーンバーン方式

一次燃焼で燃え残った微粒子やガスに新しい空気を噴射して二次燃焼させるシステム。燃焼の自然な流れを妨げず、シンプルな操作と構造で高い燃焼効率。メンテナンスも容易。 [資料、画像提供:メイク]

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