玉切り用チェーンソーの選び方【その④ ハスクバーナの代表4機種を徹底比較】

チェーンソーは薪づくりに欠かせない相棒だ。しかし、初心者にとって選ぶ基準はわかりにくい。そこでハスクバーナ・ゼノアの黒澤さんに機種選びのコツを教えてもらった。 ※価格は2021年10月時点の税込価格です。

取材協力/ハスクバーナ・ゼノア、きさらづCAMP

丸太を試し切りしてみた!

エンジン式、電動式のプロ機と入門機の計4機種を実際に丸太の玉切りに使ってみた。測定条件などは以下の通りだ。 ★丸太の樹種と太さ:スギ、約φ25㎝ 。 ★騒音測定の条件:丸太切断時にチェーンソーから風下に10m離れてスマホのアプリで計測。 ★切断所要時間の条件:「切り下げ」「切り上げ」「切り下げ」を連続して行ったタイムを計測。

電動式/プロ機「540i XP」

バッテリー駆動ながら40㏄ エンジンに相当するパワーがあり、ボディ剛性も高いのでヘビーユースにも十分耐えられる。騒音は、数値を比較するとエンジン式と大差がないように見えるが、体感ではこちらの方が静か。フル充電でスギ丸太なら200カットくらいできるスタミナに不満がなければ、メイン機としておすすめの一台だ。 【SPEC】 バッテリー電圧:36V 質量:2.9㎏ ( バッテリーおよびバー、チェーン除く) 推奨バー長:30~40㎝ 価格:12万1000円(バッテリー、充電器とのセット価格)

電動式/入門機「120i」

カット時間は4機種中で最も長い1分4秒だが、電動の入門機で直径25㎝ の丸太が切れること自体が驚き。小型軽量で切断時の騒音も静かなので、扱いやすさはいちばんだ。小まわりの利くサブ機として使うなら十分に魅力的な存在といえる。 【SPEC】 バッテリー電圧:36V 質量:2.95㎏ ( バッテリーおよびバー・チェーン除く) 推奨バー長:30~35㎝ 価格:6万60円(バッテリー、充電器とのセット価格)

エンジン式/プロ機「545 MarkⅡ」

オートチューンのおかげで、50㏄の排気量にもかかわらず60㏄並みのパワーがあり、気温、気候、標高などの変化に自動で対応するプロ機。質量は重いが、速く切れるので集中力が途切れず、結果的に疲れにくい。騒音は4機種中最大で、しかも力強い音質だ。 【SPEC】 排気量:50.1立方センチメートル 出力:2.7kW 本体乾燥質量:5.3㎏ 最大トルク:2.95 Nm 推奨バー長:33~50㎝ 価格:10万9780円

エンジン式/入門機「135 MarkⅡ」

サイドチェーンテンショナーでチェーン張りが楽に行え、始動性も良好。旧モデルよりコスパが向上しており、廉価版としては優秀なチェーンソーといえる。しかし、各部の造り込みや耐久性に関して、プロ機の545 MarkⅡとの間に超えられない壁があるのも事実だ 【SPEC】 排気量:38立方センチメートル 出力:1.6kW 本体乾燥質量:4.7㎏ 最大トルク:1.84 Nm 推奨バー長:35~40㎝ 価格:オープン価格

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