街中にログハウスを建てるときに知っておきたいこと [ 前編 ]

市街地にログハウスを建てるなら、各種の法的規制を受けることになる。ここでは、ログハウス建築に際し、最低限知っておきたい法律について解説していこう。
ログハウスに関する法規について
ログハウスに限らず、住宅などの建物を建てる場合には「建築基準法」や「都市計画法」に従わなければならない。さらに、マシンカットやハンドカットは、国土交通省が定めた「丸太組構法技術基準」も適用され、広さやログ壁の太さなどが規定される。
用途地域
▼ 用途地域の種類と制限

まずは土地について。現在、土地は「都市計画法」により住居系、商業系、工業系合わせて計13の地域に区分されている。このうちログハウスが建てられないのは工業専用地域のみ。この地域には、ログハウスだけでなくほかの住居も建築することはできない。
そのほかの地域には建築できるが、建ぺい率や容積率が異なってくる。つまり、建てるログハウスの制限が変わるので、最初に確認しておきたい。土地の用途地域は、都道府県、または市区町村の役所の窓口、もしくは自治体によってはインターネットでも確認可能だ。 また、用途地域の指定がない区域や都市計画区域外、市街化調整区域などもあるので確認しよう。
建ぺい率と容積率
▼ 建ぺい率の算出方法

▼ 容積率の算出方法

「丸太組構法技術基準」によって、ログハウスの最大延床面積は300㎡とされており、構造計算によってそれ以上も可能である。しかし、用途地域によって定められている「建ぺい率」と「容積率」の規制も守らなければならず、実際には無制限に大きな建物は建てられない。特に住居系の用途地域の規制は厳しいので注意が必要だ。
建ぺい率は、敷地面積を100とした場合に、建てることのできる部分の面積の割合で、住居専用地域で30~80%となっている。
容積率は、敷地面積を100とした場合に、建てることのできる延床面積の割合。住居専用地域で50~500%となっている。
斜線規制
▼ 道路斜線制限

日照、採光、通風、景観の悪化を避けるために、建物の高さが制限されている。ログハウスで人気が高い大屋根が変更になったケースもあるので気をつけたい。
「道路斜線制限」は、前面道路の幅により、建物の各部分の高さを制限されるもの。住居系用途地域の場合、原則前面道路の反対側の境界線から1対1・25の勾配の斜線内が建築可能範囲となり、適用距離(20~35m)まで適用される。また、住居専用地域内で定められている「北側斜線制限」は、北側の敷地境界線上5mもしくは10mの高さから1対1・25の角度で引かれる斜線内が建築可能範囲となる。
市町村ごとに定められる「高度地区」という高さ制限もある。また、日影規制のある区域では、それで高さが決まるケースもある。
接道義務

建築基準法では、都市計画区域内の建物の敷地は、道路に2m以上接していなければならないとされている。これを接道義務という。
ここでいう道路とは、幅4m以上の道路のことであり、それ以下の場合は基本的には道路とみなされない。ただし、古くから住宅が立ち並んでいたような地域では4m未満ということも多く、その場合は、道路の中心線から水平距離2m以内が「みなし道路」となり、敷地内でも建物を建てることはできない。

木造建築の高さ

以前は、ログハウスに限らずすべての木造建築物において高さ13m、軒高9mを超える場合は耐火構造にする必要があった。しかし、2018年の建築基準法の改正で基準が緩和され、高さ16m以下、かつ3階以下であれば、耐火構造である必要がなくなった。
家の安全性に関する法律
住宅購入者を保護する法律もある。「品確法」は、任意で第三者が住宅の性能を評価する住宅性能表示制度を制定。また、メーカーに対し新築住宅に10年間の瑕疵(かし)担保責任を課した。建築基準法では体に有害な健材などの使用を禁止、もしくは制限するシックハウス対策に関する項目も設けられている。
関連キーワード
