キレイが長もち! ログハウスの外壁塗装【その①】

ログハウスで長年快適に住み続けるには、こまめなメンテナンスは必須だ。特に外壁は傷んでくると見た目の美しさを損なうだけではなく、家全体の耐久性が低下してしまう。新築時の外壁塗装と再塗装の際に気をつけたいポイントを押さえておこう。

取材協力/アペント(株)

塗装で変わるログ寿命。再塗装は5年が目安

ログハウスの大敵は水と紫外線だ。長年風雨や太陽の光にさらされることで塗装の劣化によるはがれが起こり、また撥水性がなくなって湿気により木部が傷んでしまう。そのため新築時には構造的な配慮や塗料選びが重要になるほか、およそ5年を目安に定期的に再塗装していくのが理想的だ。 塗装の劣化の進行は立地や自然環境によって左右され、太陽の光に当たる時間が長い場所ほど劣化しやすく、また外気温や湿度にも影響されるので、随時セルフチェックをしておこう。塗料の劣化が見られる前に再塗装することで、家自体を長く守ることができる。再塗装の際は同じタイプの塗料の方がいいので、商品名や使った量は記録を。塗料のタイプによっては上に塗り重ねられないといった、塗料ごとの特性も把握しておく必要がある

条件で差が出る塗装の劣化

外壁塗料の劣化は場所によって異なる。東西南北でかなり差があり、最も劣化しやすいのは太陽の光を長く浴びる西側、次が日当たりの悪い北側だ。塗料のはがれが見られる場合は再塗装を計画しよう。木陰などで太陽が遮られている立地だと劣化しにくいので、随時様子を見ながら判断するといいだろう。

【西側】 西日が当たり、長時間紫外線にさらされるため、最も劣化が早く進む場所
【北側】 北風に乗って雨が当たりやすく、日も当たらないため湿気により劣化が進む

ログハウスの塗料の種類

油性塗料と水性塗料があり、それぞれ木に染み込む浸透タイプと、表面に膜を作る造膜タイプがある。木目を生かすなら油性が基本。水性の浸透性塗料も透明感は少ないが木目を生かせる。また、水性の造膜タイプは木目が出ない塗りつぶしで、カラーも豊富だ。耐久性は水性の塗りつぶしタイプの方が長もちする。 【油性】 浸透性・造膜系塗料ともに木目が見え、仕上がりもつやありからマットなものまで多彩 【水性】 浸透性の塗料はマットで木目が見えるが、造膜系は木目を塗りつぶす仕上がりになる

再塗装は同じ塗料を使うのがベター

すでに塗っているものと同じ塗料を使うのが基本。ただし同じ油性・水性同士でも、塗膜を作る塗料の上に浸透性の塗料を塗ることはできないなどの制限があり、そうした場合は元の塗料を落とす処理が必要になる。油性の半透明塗料は同じ色を塗っても経年変化で徐々に濃い色になる。

取材・構成・文/魁生佳余子

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