【カルテ 08】「ログ壁のヤニが気になります」

教えてくれた人:㈱ティーエージー 顧問 小林 彰さん

冬場にスクレーパーで簡単にこそげ取れます

ログ壁のヤニが気になる場合は、寒い時期にこそげ落としたい

「ログ壁のヤニをどう取ればいいのでしょうか?」という相談は昔からよくあります。また、「ヤニ取りの溶剤でふいたのですが、全体に広がってベタベタになってしまいました」という問い合わせも少なくありません。 このヤニは松脂で、マシンカットのフィンランドログに多く見受けられます。ハンドカットのダグラスファー材のログシェルにも多く発生しますが、そのラフさゆえに気にされないオーナーが多いようです。一方、北欧マシンカットの美しいシルエットとカラフルな壁面を愛するオーナーには受け入れがたいのでしょう。 ヤニそのものが建物に害を及ぼすことはありません、美観的なものです。どうしても取りたい場合、または再塗装の下準備の場合は、除去をおすすめします。 取り方は意外に簡単。冬の寒い時期にスクレーパー(へら状の器具)を当てればあっさり除去できます。市販のヤニ取り剤は、溶かして広げるだけでログ壁表面にヤニが残ってしまうのでおすすめできません。なお、スクレーパーも気温が高い時期にはべたついて取れませんので注意してください。

≪ PROFILE ≫ 小林 彰 (株) ティーエージー顧問、(同)ティーエージーメンテナンス顧問、管理建築士、応急危険度判定士。

1993年、ログハウスと北欧住宅を手がける(株)ティーエージーを設立。設計、プランニング、現場監理、アフターメンテナンスを行なうなか、ログハウス全般に関しての「駆け込み寺」的な地位を確立する。2014年、ログハウスの改修、補修に特化した(同)ティーエージーメンテナンスを設立。他社の物件も含め、傷んだログハウスの相談や治療を行なっている。

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