ログハウスの防災力!地震・火災に強い安心の住まい

ログハウスは見た目の雰囲気がいいだけじゃない! 実は地震にも火災にも強い建物だということが証明されている。まさに自宅に適した建物なのである。

取材協力/日本ログハウス協会

[ 前編 ]ログハウスは地震に強い建物

ノッチで組んだ壁は揺れに強い

地震国、日本で暮らす以上、住まいに耐震性が求められるのは必然。ノッチ組みという特殊な構造を持つログハウスは、極めて地震に強い建物だ。<br>1995年に発生した阪神・淡路大震災で木造住宅等震災調査委員が出した報告書には「ログハウスは一般に高い耐震性を持っているといってよい」と明記されている。また、2004年の新潟県中越地震、2007年の新潟県中越沖地震、2011年の東日本大震災でも、建物本体が倒壊したという報告はない。

どうして地震に強いのか

ログハウスという建物が地震に強い理由は、その特別な構法にある。 ログハウスは、ログ材を横にして積み、四方に壁を作る丸太組み構法で建てられている。つまり、ログ材の集合体が壁(構造体)そのものになり家を支える仕組みになっているのだ。 また、壁のログ材とログ材の重なり部分に切れ目があるため、地震の際にログ材同士がスライドして摩擦が生じ、揺れが吸収される。さらに、その横方向のズレをある程度までで抑えるために、上下段のログをつなぐダボという補強材やログ材の上から下までを貫く通しボルトというパーツも入っている。

耐震実験による強さの証明

ログハウスの耐震性は、実物大のログハウスによる実験でも実証されている。

2007年に日本ログハウス協会が中心となり行ってきた振動実験により、ログハウスは品確法の最高レベルである、耐震等級3を取得。さらに、想定される巨大地震よりさらに揺れを大きくした実験でも、躯体の損傷はほぼなかった。

▼ 品確法の耐震等級の目安

現在では、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)の最高レベルである耐震等級3 のログハウスを建てることができる

地震で地面が揺れると、ログ壁とログ壁がスライドし、そこに摩擦が生じる。この摩擦力がログがズレるのを抑え、通常の家より揺れが小さくなる

取材・文/原 太一、イラスト/内藤しなこ

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