やんちゃな2匹を相棒にストレスフリーな暮らしを満喫

滋賀県 中村さん

輸入/(株)ホンカ・ジャパン 設計・施工/(有) ティンバーファクトリー

周囲の視線を気にせず ゆったりと過ごすリビング

雑木林をのぞむ北側に大開口を設け、プライバシーを守りながら開放感を得た。「すぐにウッドデ ッキに出られて、内と外との境がないのがいいですね」

 近畿の水瓶と称される琵琶湖は、釣りやセーリングなどのアウトドアが楽しめる人気のエリア。趣向を凝らした別荘が建ち並ぶ地域に2匹のアメリカンピットブルと暮らす中村さんご夫妻は、「家を建てるなら田舎に」と考え、土地探しと並行してさまざまなモデルハウスを見学していた。ログとの出会いは、偶然立ち寄った「ホンカ琵琶湖」のモデルハウス。足を踏み入れた瞬間、家中に漂う木の香りと圧倒的な存在感に魅了され、「ログハウスを建てよう」と決めた。

北欧ログらしいさわやかなブルーの外観が目を引く 。緩勾配の屋根にどっしりした風格が漂う。玄関前はルーバーフェンスを設け、周囲からの視線を遮った。外構は友人が営む造園店「松葉舎」に依頼し、芝と巨石でロックガーデン風に仕上げた

 総ログロフトタイプの人気モデル「ルオント」をベースに、ご夫妻のライフスタイルや将来を考えてアレンジ。年齢を重ねたときに困らないように水まわりや寝室などは1階に集約。2階はオーディオルームとデッドスペースを利用した納戸のみとし、無駄を削ぎ落としたシンプルな住まいを目指した。

木の香漂う吹き抜けのリビング。 薪ストーブは大きな窓から炉内の炎が眺められるデンマークのHETA を採用。雪の積もる冬もこれ一台で十分暖かい

 高窓からやわらかな陽光が差し込むリビングは、雑木林が広がる南向きに大きな開口とウッドデッキを設置。琵琶湖向きをあえて避けたのは、景観よりもプライバシーを優先したからだ。カーテンのない窓から見えるのは、雑木や時折通る野生のサルやシカだけで、周囲から視線や物音などのストレスがない。「引っ越したらイヌを飼いたい」と思っていたふたりが満を持して迎えた2匹の愛犬は、ゆったりと窓辺に寝そべり、心をなごませてくれる。

愛犬のいたずらを見逃さないオープンなキッチン 。奥さまの希望をかなえた、リビングが見える対面式のキッチン。コンロま わりにはガラスを張り、手入れをしやすくした。ダクトレールに庭で育っ たスモークツリーをハンギングして楽しんでいる

ご主人主導で進んだ家づくりだが、リビングが見渡せるキッチンは奥さまの希望を優先。収納力のあるパントリーや壁面棚を追加して機能性を高め、北欧テイストの壁紙で女性らしい華やぎを添えた。

「これだけの木を使っているのはやはり贅沢。木の香りのせいかぐっすり眠れて、早起きになりました。

2階は趣味のための空間。ホームシアターで愛犬とともに映画鑑賞したりマンガや雑誌をめくったり、プロジェクターで映画を 観たりと愛犬との自由な時間を楽しむ

休日は薪割りをしたり、デッキでイヌと遊んだり。家でやりたいことが多くて時間が足りないくらいです」とご主人。

今後は裏庭に芝を植え、ログハウスが引き立つ外構に力を入れる予定。自然に囲まれて過ごす愛犬との時間を存分に味わうつもりだ。

DATA ●使用目的/自宅  ●家族構成/夫婦  ●使用ログ材/ポーラーパイン(W13.4 × H26cm)  ●ストーブ/HETA「LOGI」  ●敷地面積/ 662.38㎡(200.36 坪) ● 床面積/ 1F 78.12㎡(23.63 坪)       2F 18.73㎡(5.66 坪)      延床面積 96.85㎡(29.29 坪)

文/白柳里佳、写真/大西二士男