生まれたてのログハウスを家族とともにはぐくむ楽しさがある

長野県・中島さん ●設計/(株)DO建築設計企画 施工/(株)マルアサ工房

駒ケ岳を借景として取り込む贅沢を満喫

長男が小学校に上がるのを機に新築を決意した中島さんは、南アルプスの景色が気に入って土地を購入。ご夫妻ともにアウトドアライフが好きで、家を建てるならログハウスを、と決めていたという。各メーカーを訪ねたところ、人柄が良く相談しやすい雰囲気が気に入ってマルアサ工房に依頼することにした。

プランニングの際は、まず駒ケ岳の雄大な景色を室内からも見えるように、開口部を大きく取ることを希望。そこで、妻壁が東西になるように配し、開口部をたっぷり設けて抜群の眺望を得ることにした。

LDKはオープンなワンルームとし、吹き抜けのある開放的な造りで家族がどこにいてもコミュニケーションを取りやすくしている。またリビングイン階段を採用して個室から外出するには必ずLDKを通るようにし、「いつ出かけたかわからない」というすれ違いを防ぐ間取りとした。マシンカットの角ログは熊本産のスギを採用。中島さん一家はログ積みや塗装など、積極的にDIY参加して、家づくりを楽しんだ。

ログハウスの内装はフロアにスギ、天井にパイン材を採用し、質感を生かした明るい塗装仕上げとした。ライトやシーリングファン、システムキッチンなどは白で揃え、白×ナチュラルで統一。ただし薪ストーブは黒でシンプルなデザインのアイアンドッグ NO.07を採用して存在感を高め、メリハリをつけた。

また角ログの雰囲気に合わせて直線的なラインを多用しながらも、パントリーや浴室の入口に下がり壁のアーチを設けてアクセントにしている。

前もって収納計画をきちんと立てたこともポイント。シューズクローゼットやパントリー、階段下収納のほか各部屋に大きなクローゼットを設けたことで、室内にものがあふれずスマートな住まいを実現している。「間取りにこだわっただけに、機能的で住みやすい家になりました。今後は薪小屋やエクステリアもDIYして、さらに充実させたい」とログハウスライフを満喫している。

ディテールをcheck!

左/ログハウスの外観、内装ともにウッド×白で統一しているので、玄関扉も白を選んだ 中/間取りのプランニングにはこだわって、自身で何枚も書いてブラッシュアップしていった。家づくりの思い出に残している 右/キッチン脇には広めのパントリーを配している

DATA

使用目的/自宅 家族構成/夫婦+子ども3 人 使用ログ材/国産スギ(W12 × H20cm) ストーブ/ブルナー「アイアンドッグNo07」 敷地面積/444.01㎡(134 坪) 床面積/1F 81.6m²(24 坪)、2F 58.20m²(17 坪) 延床面積/139.82m²(42 坪) 総工費/2780 万円+税

取材・文/長田節子、写真/志和達彦