自分で考えたプラン二ングで暮らしやすい家づくりが大成功!

愛知県・山口さん ●設計・輸入/(株)ホンカ・ジャパン 施工/(有)テクノクリエイト

オリジナリティあるこだわりの間取りを実現

さわやかなブルーの壁が、青空と周囲の木々に映える大型マシンカットログハウス。ここは山口さん一家3人が今年の6月から暮らしている新居で、ご主人のこだわりがたっぷり詰まった自慢の家だ。

「家は3回建てないと満足のいく家にならない、っていうじゃないですか。僕はパソコンの中ですでに3回以上家を建てたので、この家には大満足してます!」というのも、ご主人は幼い頃からのログハウスファン。いつかログハウスを建てるため、プロ用のCADまで導入して、計画を練りに練っていたのだ。

完成したログハウスは、ご主人のアイデアを形にしたもので、そのプランニング力の高さに、設計を担当したホンカ・ジャパンの担当者も驚いたほど。

例えば、玄関ホールを1部屋分ほどの広い土間にし、LDKと一体の大空間に。ログハウスでは2階に配置されることも多い主寝室は、こちらもひと部屋分ほどの広さのウォーク・イン・クローゼットと隣接させて1階に配置。ライフスタイルにマッチした、既成概念にとらわれないオリジナリティあふれる間取りが、この家の最大の特徴だ。

「入居して3カ月くらいは、朝晩、外から眺めて『かっこいいなー』と悦に入っていました」と言うご主人。

間口11m×奥行き7.65mの躯体をつくっているのは、高さ260mmと、他社にないトールサイズのラミネートログだ。「剛性の高さはもちろん、洗練されつつ無骨な感じがある点も気に入りました」。積み上げる段数が少なく、ログ積み日数が短くなるというメリットもあった。

ゆったりとした5寸勾配の屋根傾斜も考慮しながら、各部屋で居心地のいい天井高を設置してあるのも、プランニングの大きなポイント。

「寝室の小上がりは、年を取っても立ち上がりやすくするためと、天井が低めになることで落ち着ける、という効果もあるんです」。

プロのような視点で満足のいく家を手に入れたご主人の原点は、「ログハウスが好き!」という強い気持ち。「好き」こそが成功の秘訣といえるのかもしれない。

ディテールをcheck!

1階は間口の中央に玄関ホールを設け、LDK と階段をダイナミックにひとつの空間におさめた。ホールの反対側には壁で区切って寝室を配置

左/パントリー内にデスクを置いて、小さな書斎スペースとしても使えるようにした 中/奥さまの希望で、キッチン横にパントリーを設けた 右/オールステンレスのシステムキッチンは、奥さまが選んだサンワカンパニーのもの

左/棚の一角をデスクにアレンジして、ご主人の書斎スペースに 右/ご夫妻ともにファッション好きなので、服や靴を収納するためのウォーク・イン・クローゼットを充実させた。オープンながら美しく、収納力もたっぷり。棚やパイプの配置もご主人が考えた

左/勾配天井の楽しげな印象が子ども部屋にぴったり。右が、リビングを見下ろす窓。この部屋から、広いベランダにも出られる 中/キャビネット類を設けず、すっきりとした洗面室。右手に脱衣所、浴室が配置されている。シンプルだからこそ、散らからず片づいた状態がキープできる 右/迷いに迷ったというカラーリング。グレー混じりの淡いブルーの壁に明るいグレーを組み合わせた。スカンジナビアンレッドのドアの差し色が効いている

DATA

使用目的/自宅 家族構成/夫婦+子ども1 人 使用ログ材/ポーラーパイン(W13.4 × H26cm) ストーブ/ブルナー「アイアンドッグNo07」 敷地面積/700.20m²(212 坪) 床面積/1F 84.50m² (25 坪)、2F 46.40m²(14 坪)、延床面積 130.90m²(39 坪) 総工費/ 3182 万円+税

取材・文/たむらけいこ、写真/大西二士男